読了ののち、私も回想す。

例に漏れず、本作もぐいぐい引き込まれるおもしろさ。


↓読了。
ビュイ8
『回想のビュイック8/スティーヴン・キング』。


スティーヴン・キングの小説、いったい手元に何冊あるのか。
自分の書棚を数えてみたら、ナント52冊。


モダン・ホラーの帝王と称されるキングの読み物のおもしろさを私に教えてくれたのは、
私にとって兄貴みたいな存在だった、映像ディレクターの J.Komさん。


J.Komさんとは、正式に出会う前に、実は某映像制作の現場ですでに出会っていた…
ふしぎな、そして特別な縁のようなものを感じる、そんな出会いであった。
その瞬間から、私の映像ディレクターとしての歩みが始まったのだ、たぶん。


2年前にこのBLOGに書いたEAGLESの記事にも登場する J.Komさんだが、
イニシャルだと "J.Kさん" となり、これだと女子高生みたいであらぬ誤解を招きかねず、
故に J.Komさんとしておこうと、私は密かに思っている(ちっとも密かじゃないネ…)。


現場でご一緒させてもらう機会も増え、築地方面で徹夜仕事に励んでいたある日のこと、
"同い年だ" と勘違いされていることを知り、「僕は年下ですよ」と訂正したら、
かなり驚かれて、、、同年代だと思ってもらえたのは嬉しくもあったけれど、やはり、
あの時は、恐縮する気持ちの方が上回っていたのだよなぁ。。。
ともかくあの瞬間の J.Komさんのびっくりした表情は、今も心にしっかり残っている。


のちに気づいたのだ。
"坂本龍馬" みたいに生きた人、そんなふうに感じていたんだナ、私は。
まぁ、ほんとに、いろんな意味で。
福山雅治さんが演じられたドラマ "龍馬伝" が気に入っているのは、そのためなのだ。
似ているのだ、なんとなく雰囲気が、立ち居振る舞いが、生き方が、 J.Komさんに。
だから、なのだ。



さて、本題。
20年くらい前、 J.Komさんに薦められて最初に読んだのが『シャイニング』。
もちろん怖かったし、そして怖いだけじゃなかった。
事前に J.Komさんから聞かされていたとおりだった。
怖さの向こう側にある、閃きにも似た ”ソレ” の到来。
読んでみて、言わんとしたことがよく判ったし、
そうして得られたセンスが、仕事に取り組む際にたしかに役立ちもした。


きっと、他の作品もそうに違いない…
読み終えるたびに、私は J.Komさんに聞いたものだ。
 「次にお薦めのキングの小説はナンですか??」
 「そうだな、それじゃ次は・・・」


キングの小説に目覚めた私は、水を得た魚のように作品を読み進んだ。
そのたび ”ぽん” と膝打ち、そうきたか!などと口走りながら。。。
 「怖いだけじゃないぜ。俺らのクリエイティブの参考になるような考え方や描写が、
  作品中にいろいろ見つかるから。おもしれぇぞ。もっと読んでみな・・・」



あの暑い夏。
容赦ない病魔と闘った挙げ句、星の王子様のところへ旅立ってしまってから早11年、
現場でお世話になった我々一同は、それぞれの場で今も各々活動を続けている。
そして私はといえば、、、
もう読むことができなくなってしまった J.Komさんの分もキングの小説を読むんだ…
…って決めて、以来、キングの小説を手に取り続け、積もり積もって52冊。


今でも書店で(古書店の場合が多いが)未読の一冊を手に取っては、
「次はコレを読もうと思うけど、どうかな…」
と、心の中で会話を交わす。


読んだことのないキングの作品が、この世にまだ、たくさん存在する。
決して急ぐ必要はないのだ。
本は逃げないし、本を読む私の時間も、まだ充分残されている筈だから。
なんて幸福なことであろう。
私にとって、そしてきっと、亡き J.Komさんにとっても。。。



でもって、本作『回想のビュイック8』。
もちろん、内容について詳しくは書きませんけれどもね。
大長編『IT』や、涙なしには読めなかった『アトランティスのこころ』とともに、
私のお気に入りの一冊、私にとっての宝モノの一冊と相成りましたヨ。



そんなこんなで本日は、J.Komさんの命日なのでございます。。。(合掌)

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プロフィール

喜多村 武

Author:喜多村 武
 映像Director、絵本作り、
 イラスト作画、アニメ制作、
 鉄道模型の設計などしている
 ”アトリエざんまい” な日々。
 最近は大学にて講義をさせて
 いただいたりも…。

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