Citroën Xantia 20年目のFサスペンション刷新。

我が陣営にXantiaが加わってまる3年が経過。
xa20160105eR.jpg
比較的出入りの激しい我が方にしては長期政権の様相を呈しております、が…


それはナゼだろう。。。

Hydractive ll サスペンションを備えるV-SXは、走行時の挙動が一定ではない。
時には電子制御による凡ミスと思えるような、奇妙で不可解な反応を示すことも。
制御技術は未熟であり、完璧主義者の目には"不完全な欠陥車"と映るかもしれない。
技術が確立されていない時代の工業製品が稚拙で真の完成品とは呼び難いのと似て、
ギリギリ私の守備範囲内にあるXantiaも、その点で未完成なクルマと言えましょう。
でも、そこに”完全で完璧”を目指す近年のクルマには無い魅力を見出す事は容易で、
その未完成で不確実な部分こそが、乗って飽きない深い味わいを提供してくれる。
割と最近のクルマとはいえ、そういう意味でXantiaはやはり面白いし抜群に楽しい。
そう、かつてのCitroën車と同様に。

だから、かなぁ。。。


そんな我が方Xantia V-SXのオドメータは現在47,925km。
xa20161013fR.jpg
この3年間に走った距離はおよそ7,800km、年換算すると…たったの2,600km…


一般的には年10,000kmの走行が目安でしょうから、ぜんぜん走っとらんなぁ…
とも思うけれど、ま、大事に乗りたい気持ちの方が今や勝っているってことかなぁ…


さて、今回はフロントサスペンションの刷新。
xa20160719cR.jpg
累積走行距離は断然少ないものの、新車から20年目の我が方Xantiaですから、
先手必勝、何か起きる前に必要なアクションを起こしておこうではないか、と。


それで、、、


すでにくたびれている筈のストラットアッパーマウントを交換しようと。
アッパーマウントnew02R
↑2リッターエンジン搭載のHydractive車用の新品でありますが…
最近、リターンホースの時と同様「入手不可になるらしい」との憶測が飛び交い中。


で、たしかに3リッターV6用の同パーツは既に何年も前に生産を終了したそうで、
(V6は全世界で6,000台程度しか売れなかったという話ですから然もありなん)
最終年式の2リッターEg搭載車も設計変更が為され互換性がない上に台数も少なく、
そのため、やはり既に入手は不可能とのこと。
でも日本市場で主流だった、それ以前の2リッターEg車用についてはまだ有ります。
発注をすれば、発注した個数分が海を越えてちゃんと届くらしい。
ですから該当車種をお持ちの皆さんは今のところ心配ご無用。
(とはいえ無くなる時は一気に市場から消滅しますから、今後はどうだか…)


↓よし、ではまず車高を上げて下から現状チェックを…と見れば、、、
xa20161002ジャバラ劣化右R
新車時からのシリンダーブーツが傷んでぼろぼろに破けており…


リバウンドストップラバーも粉砕し朱色の粉と化して積もり始めている…
xa20161002ジャバラ劣化左01R
といった調子で、うっかり劣化が進んでおりました。


して、肝心要のアッパーマウントのゴムの状態はといえば…おや?
xa20161002ジャバラ劣化0左2R
↑下から覗いた限りでは…亀裂はもちろん小さなヒビすら見当たらず、
まだまだ健康そうで綺麗な印象…つまり、劣化はどうも見受けられない。


と、ここでちょっと脱線しまして、、、


ストラットアッパーマウント崩壊の件について触れておきましょう。
経年劣化で内部のゴムがちぎれサスシリンダーがすっぽ抜けてしまうというアレ…


(以下、拝借した画像を使わせていただき甚だ恐縮ですが…)


↓ストラットアッパーマウントの断面構造(コレはXM用)。
参考例としてb
本体とブラケットの間を保つ黒いゴムの部分が劣化して断裂、その結果…

↓サスシリンダーが下から突き上げボンネットを直撃。
参考用のc
その破壊力たるや、ご覧のとおり極めて激烈。

距離と年数を重ねたXantiaとXMにかなりの頻度で見られるこのトラブル…
参考例として00
ハンドルを据えきりした時に起き易いとも聞きますが、走行中に起きたケースも。

↓それから驚くなかれ、C6もまるで容赦なく…
参考例として01
要は車輛が重たいからゴム部分への負荷が増大するのだろうと思うのですけれど、
近年は軽量設計のBXでも同様のトラブルが起きつつあるようですから…いやはや…


今回、コレを交換してみて個人的に気づいたこと。
こうしたサスシリンダー突き抜けは無論危険で心配ではあるのですが、それよりも、
ゴムの硬化による乗り心地への影響をまず重視すべきではないか?と思うのです。
実際、我が方xantiaもアッパーマウント交換後の乗り心地の改善ぶりが凄まじく、
こりゃぁもっと早くやっておくべきだったかな、と後になって感じた次第。
つまりはヒビが入るような事態になる前に早期に交換、が肝要なのでありましょう。
なにしろ単にアッパーマウントとして以外にスライドベアリングの機能も受け持ち、
さらにスフェアマウントとしてバネとダンパーをサポートする役割も担っており、
通常の金属バネ車がそれらのパーツを定期交換するのと同様、ハイドロ車の場合も、
過走行となる前の定期的な交換は必須なのだろうな、と思ったわけです。
Egマウントだって潰れたり割れたりする前に交換する方が良いのと同じ理屈ですね。


うーむ…能書きはこれくらいにしまして…


完了。真新しい左右アッパーマウントの佇まいがなにやら誇らしげで実に美しい。
20161110交換後R
そして、、、


↓外した新車時から使用のアッパーマウント、20年間お務めごくろうさまでした。
古いマウント03R
見れば上部が伸びてはいるものの、まだ致命的という程では無い状態。

コレと比べると、、、

↓今回購入したこちらの新品(装着前の写真)は千切れにくく抜けにくいように…
アッパーマウントnew04RRR
径が拡張され、ゴム部分も強化・改善が計られた対策品であることが判ります。
(それでも千切れる時は千切れますけどもね)

↓再び、外した古い方のアッパーマウント。裏返してみると…
やはりひどい損傷は無くて、まだまだしっかりしているように見えます。
古いマウント01R
とはいえ経年による硬化はすでに始まっているので、やはり交換して正解でしょう。


またこの機会に、、、


破損したシリンダーブーツとリバウンドストップラバーも勿論まとめて新品に交換。
20161110ブーツ交換後左R
(あ…リバウンドストップラバーはブーツの中にあるので写っていませんね…)

ついでに↓今回外した古い方のリバウンドストップラバーの状態を見ると…
20161110リバウンドラバー使用後R
奮闘の果てに悲しくなるほど劣化し茶色っぽく変色している…いやそれよりも…
本来は均等に圧がかかる筈と思うんですが、ものすごい編摩耗の跡が…なぜだ?。

ちなみにシリンダーブーツとリバウンドストップラバー、実は共に後期モデル用。
20161110交換ぱあつR
部品番号で辿ると、前期モデル用はすでに欠品のようなのですが、でも大丈夫。
今も入手できる後期モデル用が、径の異なる前期モデルにもちゃんと使えます。
たぶん対策品のアッパーマウントとセットでなら使用できる、ということでしょう。


これで、この先少なくとも10年は心配することなく走れるものと思います。
そして前述した通り劇的に乗り心地が改善、よりマイルドかつ洗練された印象に。
これぞハイドロシトロエンと思える唯一無二の上品な乗り味を再現することができ、
ゴムの硬化が足回りに相当な影響を与えていた事に、交換して改めて気づきました。
いつもお世話になっているモダンサプライさん、今回もありがとうございました。


我が方Xantiaは前期最終の97モデル (ハンドルをXM用に換装しちゃったけれど…)
xa20160706eR.jpg
私の感覚としてはつい最近まで売られていたごく新しい車種との認識なんですが…


新車の生産が終了して早16年…徐々にパーツの欠品が増えつつあるようで…
xa20160122aR.jpg
でも、慌てず騒がず流されず、これからも冷静な対応を心がけたいな、と思う次第。


そして…壊れそうな部品は、壊れてしまう前に早めの交換が肝要。
壊れてしまってから慌てたくないし。
それに、ぼんやりしていてはクルマに対して失礼な気がしますもので。
なんたって、はるばる海を渡り日本にやってきた稀少な舶来品ですから、ね…

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プロフィール

喜多村 武

Author:喜多村 武
 映像Director、絵本作り、
 イラスト作画、アニメ制作、
 鉄道模型の設計などしている
 ”アトリエざんまい” な日々。
 最近は大学にて講義をさせて
 いただいたりも…。

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