ちょうちょ。

亡き父は『昆虫ダイスキ』なニンゲンでした。
なにしろ、『蚊』が腕に喰いついても「吸わせてやろうね」と言って笑う人でしたから。
(そう、蚊は大切な存在なのだ。蚊がいなければ他の昆虫や小動物は生きてはいけない)

さて、昆虫の中でも『超』がつくほど『蝶』に心酔していた父。
その父の影響は大きいわけで、私にとっても『蝶』は大いに気になる存在であります。
昔も、今も。


で、この夏、束の間ちょうちょと仲良しになった、というお話です。
ちょう08
あら楽しい、らんらんらん♪…いや、そんなのん気な話では全くないのダ。


もんのすごく暑かった先週のある日。


東京・渋谷は国道246沿いの某所にて、歩道の片隅に佇む蝶の姿が目に飛び込む。
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アゲハ?いや違うよ…なんてぼんやり思いつつ、一旦通り過ぎたのでした、が…


所用を終えての帰路、同じ歩道の同じ片隅で、全く同じ姿勢のままの蝶を再発見。
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よく見れば…こりゃぁアカボシゴマダラの外来種の方だな。つまり、、、


中国大陸原産の要注意外来生物に指定されているコマッタ蝶なのでございました。
人為的に持ち込まれた外来種なので、この場で駆除するのが妥当との考えも過りますが、
しかしながら…


だらんとしたストロー状の口を見れば、いまこの蝶が直面している事態は明白。
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しかも飛ばない、逃げない、よたよたした極めて鈍い歩き方。


見ればこの翅の状態…いかんね。
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まさに、いかん状態。


こんな時、私にできることは…


コマッタ蝶であろうとなかろうと、とりあえずレスキューしようと。
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指を近づけても逃げないどころか、何を間違えたか指に口を伸ばしてハラペコな様子。


さぁさ、ツルゲーネフより遥かに軽い五十年物の脳をフル回転。
たしか桜ヶ丘町の方に小さな公園があったよなぁ、あそこなら水飲み場があるかな?…


10分ほど歩いて公園に到着すると、弁当売りのおじさんが冷えた飲料を売っていた。
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おぉ!ありがたい。何はともあれ…


「ちょっとコイツに水を飲ませてやってもいい?…このままじゃ死んじゃうので…」
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弁当売りのおじさん曰く「いぃよ」。


(おじさんといってもおそらく私より年下なのだが…おじさんであることは間違いない)


「おじさんありがとう!」では早速、発泡スチロールの容器に溜った水を飲ませようと…
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あぁ…でも、、、


判っちゃいたけど、飲まないよねぇ…
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そうだよねぇ…


ならば!と、ヤクルトみたいでヤクルトじゃない乳酸菌飲料を一本購入しようと考えた。
すると、おじさん「一本あげるよ、その蝶にやるんだろ?」だって。
なんて嬉しい、あたたかなご好意、甘んじて頂戴いたしまする。


よぉし、蝶に吸わせるべく孤軍奮闘。
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でもねぇ、吸わないよねぇ。


花の蜜を探すのとは訳が違うから、どこに甘い汁があるか見つけられないんだよねぇ。
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しかも、たぶん花弁と間違えてのことだろうけど、赤く印刷された蓋の方を探してるし。


仕方がないので、南無三!と蝶の口を強引に中の液体に押し付けてみる。
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すると、おぉ、吸い始めたぞ。


半信半疑ではあったものの、こういう飲料でも吸うんだね。知らんかった。
天然の液体ではないから蝶の体には悪いかも、なんてことも考えたけど、まぁ、ね…


こんな感じで、炎天下の公園で約20分間、ちゅうちゅう吸い続けました。
ちょう23
うーん…いくばくかの時間稼ぎにはなった、かな…


で、このお話の結末ですが…


そっと、公園の植込みの立木の枝に放して帰りました。
ちょう13
ここで駆除すべき、との考えは最後まで頭を過りましたけれども…


傷んだ翅の状態、そして一度も飛ぼうと(逃げようと)しなかったという事実。
そろそろなんだと思うのですよ、間もなく寿命が尽きるんだろうと、おそらくね。


たとえ人為的に持ち込まれたとしても、まだ生きていて、じきに死ぬかもしれない命。
この地球で生まれて地球に還る、それが生き物のごく真っ当な一生でありますから。


とはいえ悩ましい…私もニンゲンだもんだから…いろいろ考えちゃうなぁ…


もしも父が存命であったならば、、、
ちょう14
このことについて、いろいろ話してみたかったのだが…


以上でござんす。では、ばははい。


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絵本…今度は合本ナリ。

私が絵を担当させていただいている動物絵本のタイ語新装版が出来上がりました。
タイ語合本01
8月初旬、すてきな完成見本が到着!。


今回は、パンダとゾウとバイカルアザラシのお話が合本となって一冊に。
タイ語合本02
賑やかで楽しいその表紙には…うーん…何て書いてあるのか皆目判りません。


それでも、おぉ、我ら作者の名前はちゃんと読めまする。
タイ語合本03
(そりゃぁローマ字表記ですからね(笑))


さて、タイのお子さんたちは、この絵本をどんな風に楽しんでくれるのかな…
タイ語合本08
絵本を片手に、希望を胸に、動物園や博物館に出かけたりもするのかな…


そうであってほしいな…
そのとき、その子たちが、満面の笑顔であってほしいな…


世界で、そして、ここ日本でも、、、
タイ語合本05
びっくりするような、予想もつかない、いろんなことが日々起きています。


もちろん、大人の世界だけじゃない。
子どもの世界だって、そう。


”皆に幸あれ、笑顔あれ” と強く念じながら…
タイ語合本07
己の与えられし役目にただただ尽力。


がんばろうよ。

新戦力。

我が方の装備品に新たに加わることとなったノートPC。
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じゃじゃん。
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じゃじゃじゃん。
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フルスペック!なのに、なんという薄さ!。


我が方に配備されて早2ヶ月。
アレをダウングレードしたりあのソフトを入れたりイロイロしなきゃならないのに、
忙しくてそれらをやってる暇がないため、まだ戦列に加わってはおりませんけれども…
しかしながら、いずれ遠からず学術関係の映像制作にばんばん使用される予定でござんす。


この "Hello!!" な感じ…Apple社の製品はやっぱいいね。
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二十年位前までのシトロエン車に通じる良識みたいのを感じちゃうのは私だけ…だろうか?



おまけ。
渋谷東急ハンズ B2Cフロアに恐竜の化石標本が展示されておりますぞ。
ハンズB2C恐竜02
9月15日まで展示中!だそうで…ついでの時にでも、いかが??


À bientôt!

ある夏の日。。。

先週、台風による大雨が各地に甚大な被害を及ぼし続けていた頃、、、


私はT大に通ってお仕事中、でございました。
T大20140810aR
撮影の日にはしとしと雨が、、、


そして試写の日は、朝からスコールのような激しい雨がたびたび、、、
T大20140810c
作業部屋へ帰投した午後から翌日にかけては、猛烈な風が吹き捲くってましたなぁ。


やがて週が明け、真っ青な夏空が戻った月曜日。
おひるを食べに出ようとした私は、、、


マンション入口通路にて、足元に佇むアブラゼミを発見。
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こんなところにいちゃ危ないよ、と思いつつカメラを近づけると…
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あれ?…なぜか逃げない(笑)。
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逃げないどころか…
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カメラのレンズにじわじわ近づいてきちゃう。なぜだ?(笑)。
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ねぇってば、近づいちゃだめだよう。ピントが合わなくなるよう。
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で、このままだと居住者に踏んづけられてセミくん一巻の終わりとなるのは必定でござる。
そこで、レスキュー行動に出ようと決心、そっと人差し指を近づけてみる。
するとセミは、小さな6本の脚で私の指に触れ、ぎゅっとしがみついてくる。


かわいいなぁ。


なんて思っていると、セミは矢庭にストローの形をした口を私の指に突き立てようとする。


いててて。


きっと、ハラペコなのだね。
それで、我が方の指をどこぞの木の枝と勘違いしているのであろうかね。


でも、残念でした。
私の指先には、君が欲している美味しい樹液は流れていないのだ。


あいたたた。


まてまて、呑気なことを考えているバヤイじゃないぞ。
注射針の様なストローで、我が方の血液を吸い取られちゃかなわんかなわん。


鋭利なストローが皮膚をブスッと突き破る前に、近くの植え込みにさっと駆け込む。


我が方、低木にセミを移動させるの図。
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こちらの意図を察したように(そんな筈はない)か細い枝に移る健気な姿が愛おしい。


こんな低木では樹液なんか出ないであろう、故にセミが喜ぶ筈はないのだけれども、さ。
マンションの玄関前で無神経な人間に踏み潰され殺されるよりはマシではなかろうか。


…というようなことがあったあとに、いつも思うこと。


危機に直面したセミを一時的に避難させたおっきな存在(この場合は " 私 ” )のように、
人間も、何かおっきな存在によって、より良い方へ、ほんの少し幸福な方へと導かれる…
そんなことが、実は度々あるんじゃないかな。


時には、長らく奮闘した褒美としてそろそろ次のフィールドに行ってもいいよ、だったり。
或いは、そのままいくとやばいぞって時に、不意にストップがかかって事なきを得たり。


もちろん、あくまで一時的な措置であって、その後どうなるかは本人次第。
おそらくね、本人がどれだけ頑張ってきたかによって、結果は左右されるに違いない。
『あのお方は残酷だ』という言い回しがあるのも、そうして考えると頷けるってもんです。


…なんてことを、この日のアブラゼミの一件でも考えたし、、、


雨の中、仕事を終えてT大から帰投した際にも、やはり同じように考えた。
T大20140810b
うん。そのように考えた方が諸々理解し易いし、強固な心構えもできるってもんですよ。


と、
こんな風に考えるようになったのは、
ざっと25年くらい前からなんですけども…


ま。
このようなことについて、あまり深く思慮し過ぎますと、
人生があらぬ方向へと大きく逸れていってしまいますからね。


ほどほどに。
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えぇ、ほどほどに。


(業務連絡:ちぃさん、お仕事がんばってね)

六十九回目。

三ツ矢サイダー、昭和初期の味を限定復刻!だそうで、、、
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こんな味だったのかな、あの頃は…なんて思いを馳せつつ、、、


あの日のことを肝に銘じて、今年も祈念す。


我らにできることはひとつ。


励め、日本人。励め、地球人。


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いやぁ、でっかかった。

おっきな動物が死亡したとの一報を頂戴し、、、


撮影機材を担いで急ぎ片道切符を手に列車に飛び乗った。
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人生いつも片道切符、ひたすら西へと向かいます。


車中でいただいたおべんとー。あらま、あっしと同い年(笑)。
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中身は撮らなかったのでお見せできません。だって…食べ物の写真なんて…ねぇ。


そんな感じで…
いつものん気な私ですが、学術研究の場に於いては全力投球。
学問のため、教育のため。
及ばずながら、尽力あるのみ。


ところで…巷ではあんなことが…
論ずるならば、そこに ”愛” があるか否か、最後はこの一言に尽きる、と考えます。
この世の全てに於いて言える事でしょうけれどもね。
なんにしても、親がちゃんとせんといかんね。。。


プロフィール

喜多村 武

Author:喜多村 武
 映像Director、絵本作り、
 イラスト作画、アニメ制作、
 鉄道模型の設計などしている
 ”アトリエざんまい” な日々。
 最近は大学にて講義をさせて
 いただいたりも…。

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